- これから倉庫で働こうとしている人
- 倉庫での航空貨物の輸出の仕事内容を知りたい人
一言で倉庫業って言ってもいろんなジャンルがありまが、当記事で紹介する倉庫業は「輸出する航空貨物」の業務内容です。
実際に私は空港の貨物地区でも働いた事もあり、現在では空港近くの倉庫で輸出の航空貨物の仕事をしています。
航空貨物の仕事歴は途中ブランクがあるものの20年近くやってきました。
当記事では、「倉庫業とはどんな仕事内容か?」「航空貨物の輸出はどんなことするのか?」といった疑問に答える内容となっています。
これから倉庫の仕事に就こうと思っている人や派遣に行こうと思っている人には、この記事を参考にしていただけると幸いです。
なので空港の貨物地区での輸出業務に就く人は当記事では参考にならないので、他のサイト様を参考にして下さい
倉庫業の仕事内容について
簡単に言いますと、「お客さんから預かった貨物(商品)を保管して管理、そして指示がでたらトラックへ積込みして搬出」といった流れです。
こう聞くと、結構簡単な仕事だと思われますが、案外面倒くさい仕事です。
業務内容によっては、ただ単純に物を預かるだけでなく様々な業務が発生します。
- 荷受けをする
- 貨物(商品)の保管
- 梱包や検品
- 各種ラベル貼り
- 搬出先により仕分け
などなど、他にもたくさんの細かい作業があります。

【輸出】倉庫での航空貨物の仕事内容を解説
初めて航空貨物の仕事(特に輸出作業)に就く人のなかには不安な人もいると思います。
なので、輸出の航空貨物の具体的な作業を紹介していきますね。
書類作成や通関業務などの専門業務に関しては別サイト様を参考にしろポー!
- 荷受けをして荷主名・個数・ダメージの有無をチェック
- 入庫票を作成して保管
- 爆発物検査を実施
- 指示があれば梱包
- 通関日が決まったら各種ラベルを貼って指定の場所に搬送して保管
- 搬出日に積込み
ザックリと流れを説明すると、上記の通りになります。
それでは各工程を解説していきます。
荷受けをする(荷主名・個数・ダメージの有無をチェック)
運送会社が荷主の貨物を預かって持ってきます。
その際に、荷主名と個数とダメージの有無を確認します。
入庫票を作成して保管
会社によっては言い方が違いますが「入庫票」とは、貨物の情報が記された書類の事です。
到着した貨物を見ながら実際に書いていきます。(入力していきます)
どんな事を書くのかと言いますと、
- 搬入日
- 搬入した運送会社
- 荷主名と荷送人
- ダメージ内容
- ケースマーク
- ディメンションとウエイト
- 爆発物検査実施の有無
以上の7点です。結構、面倒くさいですね。
各項目を詳しく解説をすると長くなるので、後日解説します。
ちなみにですが、中には見慣れない単語も出てきます。
ケースマーク?ディメンション?ウエイト?
簡単に説明しますね。
- ケースマークとは貨物の名前みたいなものです。
- ディメンションとは貨物の【縦×横×高さ】の数値です。
- ウエイトとは貨物の重量の事です。
以上の3点は輸出作業でとても基本的で重要な項目なので、嫌でも覚えてしまいます。
爆発物検査を実施
爆発物検査とは、貨物に爆発物の粉などが付着していないか調べる為に行う検査の事です。
やり方は、特殊な生地で作られたザラザラしたものを貨物にこすり付けて、それを専門機械に通してチェックをします。
もしも爆発物が付着していると機械からアラームが鳴り、再検査をする事になります。
(まれにアラームが鳴りますが、大体は上手く検知できなかった時などのエラーが多いです)

指示があれば梱包作業が発生
貨物のなかには、「そのままの状態では飛行機に乗せることができない物」や「荷主の意向で梱包し直してほしい」といった事で、梱包し直す事があります。
その際には、指示された内容に沿って梱包し直します。
梱包にも色々とルールがあり、上手くやらないとキャリア(輸出する航空会社)側が受け取らないという事があります。
通関日が決まったら各種ラベルを貼って、指定の場所へ保管
通関日が決まったらAir Waybill(エアーウェイビル)というラベルを貨物に貼って、トラックへ積込み搬出します。
あと、通関日とは簡単に言いますと、「貨物はその日に外貨貨物になるので飛行機に載せられますよ」といった意味です。(それまでは内貨貨物)
そして外貨貨物とはその名の通り、外国の貨物となるので保税場所へ移動しなくてはなりません。
ついでに保税場所とは外貨貨物を置くエリアの事です。

搬出日に積込み
通関日が決まった貨物は指定された日に搬出をします。
そしてドライバーさんに、LDR(貨物運送上引渡書)という書類を渡して空港へと運送してもらい完了です。

搬出する際に渡す書類とざっくりと覚えておけば作業に差支えがありません。(書類関係の仕事の人は確実に覚える必要がありますが・・)
倉庫で仕事するメリットとデメリット
ここまで倉庫での仕事内容、とくに輸出航空貨物に関して解説しました。
もしも上記のような仕事に就いたとしたら、どのようなメリットとデメリットがあるのか?
メリット
- 力が付きやすくなる
- 確認行為がプロ級になる
- フォークリフト作業がプロ級になる
- 他の倉庫業に比べ責任能力を備えるようになる
- 貨物の書類(インボイスやピッキングリスト)が読めるようになる
です。
航空貨物を取り扱う倉庫業では他の倉庫での仕事よりも責任が重大です。また、扱う貨物の種類もたくさんあるためにフォークリフトの腕も上がりやすいのが特徴です。
デメリット
- 立ちっぱなしなため体力が必要
- 税関が関わる仕事の為に法令順守
- 現場作業のために危険個所がいっぱいある
です。
航空貨物の仕事は税関が関わっているので、ちょっとでも保税貨物にアクシデントが発生すると荷主だけでは無く税関関係者にも影響が出ます。
また現場作業のために立ちっぱなしなので体力が必要です。また、フォークリフトをバンバン使うのでいろんな場所での安全確認が必要となります。

ですが、次第に慣れてきます。
倉庫での仕事に適している人と適さない人
それでは倉庫の仕事に「適している人」と「適さない人」を紹介します。
適している人
- 算数が得意な人
- 運動不足をなくしたい人
- 責任感ある仕事に就きたい人
- 航空貨物業界に興味がある人
- フォークリフト能力を普通よりも上を目指したい人
適していない人
- 適当に単純作業がしたい人
- 責任ある仕事に就きたくない人
- フォークリフトに乗りたくない人
- 寒すぎる、熱すぎるのが苦手な人
- 立ちっぱなし、歩きっぱなしが苦手な人
いままで航空貨物の現場作業をやってきた感想
結論から言いますと、覚えるのが大変でした。
しかしどの仕事でもそうですが、さすがに何年も続けているとフォークリフトの腕前はもちろん責任能力や確認行為がプロ級になるのが実感できました。
私は19歳の頃から約20年間、空港の上屋や倉庫、違うジャンルの倉庫業などの仕事を続けていましたが、あまり後悔はしていません。

少なくてもコロナ過の今現在でも、倉庫業は人手不足です。
なので、年齢が20歳だろうが、40歳だろうが、最悪バイトや派遣で雇ってくれる会社はいくつもあります。(成田空港周辺での話です。)
航空貨物の方が給料が高い
また、航空貨物取り扱いの方がほかの倉庫に比べ給料が高い印象でした。
アパレル商品の倉庫で働いていた頃の時給は1,200円でしたが、派遣先が航空貨物の倉庫の場合は自給1,400円でした。
もちろん派遣会社やアルバイト先の会社によっては変動していますが、基本的に航空貨物の時給は1,400円前後、アパレルや他の商品の倉庫での時給は1,200円前後が平均時給といった印象です。
当然、航空貨物以外の倉庫での仕事でも時給1,400円以上もらえる所も存在していますよ。
基本、初心者歓迎!
私がいままで見てきた倉庫業の求人は、基本、「初心者歓迎」が多いですね。または、「フォークリフトのブランクがある人も歓迎」ですね。
なので、40歳超えている人でも気軽に応募できます。(最近年齢制限が見受けられませんね。)

私が就職した会社は特に悪い噂も無く、私以外の中年の人でも初心者として入社してきました。
まとめ
倉庫業の仕事内容は、だれでも簡単にできる内容です。
基本の流れは、
- 荷受け
- 貨物(商品)の保管
- 梱包や検品作業
- 各種ラベル貼り
- 搬出先により仕分け
です。
航空貨物とくに輸出関係の仕事に就く場合は、他の倉庫業に比べ専門的でやる事は複雑です。
しかしその反面、間違いなく仕事能力がアップするので、他の作業にも応用が利きどこでも通用する人となります。
また給料面でも高く設定している会社が多いので、ふつうの倉庫での仕事よりも多く給料がもらえる印象です。

倉庫業での物流系の仕事は人手不足なので、きっといい所が見つかりますよ!